「朝比奈玉露」を活性化!
目的
朝比奈玉露を後世へ承継するため、後継者の確保・育成及び、ブランド力向上に向けた事業を展開し「朝比奈玉露」の活性化を図ります。
朝比奈手摘み本玉露
経緯
藤枝市岡部町朝比奈地域(旧朝比奈村)では、室町時代には茶が栽培されていたと伝えられており、明治30年頃には、『玉露』が作られていました。朝比奈地区は、京都宇治、福岡八女に並ぶ日本三大玉露の産地として、農林水産大臣賞をはじめとする数々の名誉に輝き、日本の茶業界をリードしてまいりました。
玉露は、一番茶の新芽が伸び出したころから茶畑に「棚」や「寒冷紗」といった被覆資材で20日程度覆って育てることにより、旨み成分が増し、まったりとした甘みと、海苔に似た覆い香が生まれ最上級なお茶として知られています。
昨今、生産作業の省力化と効率化に向け機械化が進む中、藤枝市茶振興協議会では伝統的な栽培方法により生産された「朝比奈玉露」の付加価値を高め、ブランド力の向上と併せて後世に承継することを目的として、「朝比奈手摘み本玉露」として定義付けしました。
今後、イベント等で積極的にPRし、更なるファン獲得を目指します。
「朝比奈手摘み本玉露」とは
下記表の定義に基づいて栽培された『玉露』のこと。
特徴ある伝統的な栽培方法として、朝比奈地域の茶畑において棚の中で自然仕立てにより生育した一番茶の新芽を手摘みにより摘採します。
針のような芸術品に揉みあげられた茶葉は、見た目の美しさと、濃厚で口いっぱいに広がる強い旨みを持つ最上級な玉露として仕上がります。



朝比奈玉露を味わいつくす飲み方”つゆ茶”
つゆ茶とは、「玉露の露(つゆ)」と「to you(あなたへ)」をかけた言葉。ぬるま湯で最後の一滴まで楽しむ飲み方で、高級茶である朝比奈玉露の甘みとうま味をより強く引き出すことができます。
- 湯呑み茶碗に約3グラムの茶葉を入れる
- 約40℃のお湯を20cc注ぎ、蓋をして2分半ほど待つ
- 蓋を取らずに少しずらし、茶葉が流れ出ないように、茶碗と蓋の隙間からにじみでる玉露のつゆをすするように飲む
- 二煎目は一煎目よりお湯の温度を少し高めに、湯量も少し増やし、1分ほど待ってから飲む
- 三煎目はさらに高めの約55℃、湯量も二煎目より増やし1分ほど待ってから飲む
- 鰹節やポン酢などをお好みでかけ、茶葉を食べる
すすり飲みをすることで濃厚で贅沢な風味を楽しめます。また、手摘みされた朝比奈玉露の茶葉はとても柔らかいため、1~3煎お飲みいただいた後に、お好みで鰹節とポン酢、オリーブオイルと塩などお好みの調味料を合わせてかけて茶葉を美味しく食べることができます。食べることにより、お茶の成分をそのまま摂ることができます。
つゆ茶体験は、蓮華寺池公園内にあるとんがりぼうや玉露テラス朝比奈でお楽しみいただけます。
他にも、玉露の里では朝比奈玉露を茶室で楽しむことができます。
「つゆ茶」は藤枝市(藤枝市茶振興協議会)の登録商標です。
朝比奈玉露承継事業の主な取組
藤枝摘み子バンク事業
高齢化に伴う摘み子不足の解消と後継者の確保・育成へ繋げるため、生産者からの依頼に合わせて、摘み子ボランティアを派遣します。
生産資材に係る経費の支援
生産コストが高く生産者の負担が大きい施肥、被覆資材に係る経費の一部を支援します。
販路・消費拡大事業
富裕層をターゲットとした首都圏等でのPR事業を展開。令和6年度は、中部5市2町事業において海外輸出の取組にチャレンジしました。
プロモーション動画の活用
令和5年度、朝比奈玉露に特化したプロモーション動画を作成しました。市役所庁舎ロビーをはじめ「とんがりぼう」などで配信中です。
製作:静岡県茶業会議所
協力:大井川農業協同組合、藤枝市
「朝比奈玉露」淹れ方グランプリ
朝比奈玉露の伝統文化を次世代へ繋げることを目的として、藤枝ジュニアお茶博士(小学生)藤枝ジュニアお茶大使(中学生)藤枝茶楽研究部(中学生~大学生)を対象に令和6年3月2日に開催しました。令和6年度は、規模を拡大して一般の方を対象に令和7年3月1日(土曜日)に開催しました。
「朝比奈手摘み本玉露」承継塾の開催
生産名人の栽培技術等を次世代へ伝承するため、朝比奈玉露の栽培から荒茶生産に係る一連の工程を学ぶ講座(計5回)を開催します。

後継者育成支援
朝比奈玉露の後継者を目指し、生産名人の下で栽培から生産技術を学ぶ研修生及び、朝比奈玉露の後継者を目指す研修生を受け入れる生産名人を支援します。
更新日:2025年04月01日