南海トラフ巨大地震に備えましょう
南海トラフ地震臨時情報の概要
・南海トラフ地震の特徴
東海から九州にかけて、太平洋沿岸の海底に形成されている深さ4,000m級の溝状の地形を「南海トラフ」といいます。この「南海トラフ」では、海のプレート(フィリピン海プレート)が陸のプレート(ユーラシアプレート)の下に毎年数センチずつ沈みこんでおり、陸側プレートに蓄積する地下への引きずり込みが限界になると、陸側のプレートが跳ね上がります。この時発生する地震が南海トラフ地震です。
・南海トラフ地震臨時情報とは
南海トラフ地震臨時情報(以下、「臨時情報」という。)とは、南海トラフ沿いで普段と異なる現象が観測され、南海トラフ地震の発生可能性が相対的に高まったと評価された場合に気象庁が発表する情報で、以下の4つの区分があります。
情報名 |
区分 |
発表の内容 |
南海トラフ地震臨時情報 |
調査中
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南海トラフ沿いで大きな地震等異常が確認された場合には、まず調査開始したことを示す「調査中」の情報が発表されます。調査を継続している場合も同様です。 |
巨大地震警戒
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南海トラフ沿いのプレート境界において、マグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価された場合に発表されます。 |
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巨大地震注意
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南海トラフ沿いの想定震源域内のプレート境界でマグニチュード7.0以上マグニチュード8.0未満の地震が発生したと評価された場合、または、プレート境界で通常とは異なる「ゆっくりすべり」が観測された場合に発表されます。 |
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調査終了
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調査の結果、巨大地震警戒や巨大地震注意のいずれの要件にもあてはまらない場合に発表されます。調査終了後は巨大地震に留意しつつ、ふだんの生活に戻ります。 |
・臨時情報の流れ
参照:内閣府HP(南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討)
南海トラフ地震臨時情報が出された場合の対応
・臨時情報(巨大地震警戒)発表時
・土砂災害特別警戒区域等・耐震性が低い住宅にお住まいの方は、1週間を目途に避難してください。それ以外の方は日頃からの地震への備えを再確認するなどして、地震発生後2週間は後発地震に備えてください。
・臨時情報(巨大地震注意)発表時
【2時間程度から1週間】
・日頃からの地震への備えを再確認してください
【1週間から2週間】
・1週関経過後、地震の発生に注意しながら通常の生活を送ってください。ただし、大規模地震が発生する可能性がなくなったわけではないことに留意してください。
・調査終了
通常の生活を送ってください。ただし、大規模地震が発生する可能性がなくなったわけではないことに留意してください。
・注意事項
・南海トラフ沿いで異常な現象が観測されず、南海トラフ地震臨時情報の発表がないまま、突発的に南海トラフ地震が発生することもあります。
・地震発生の可能性が相対的に高まったとして評価された場合でも、南海トラフ地震が発生しないこともあります。
・南海トラフ地震の切迫性は高い状態にあり、いつ地震が発生してもおかしくないことに留意が必要です。
・その他
内閣府 防災情報のページ〈https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/〉
気象庁 南海トラフ地震について〈https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/nteq/index.html〉
更新日:2025年03月23日