みちゆかし~古道で出会うおもしろきこと~

みちゆかし~古道で出会うおもしろきこと~

江戸時代、徳川家康公により宿駅が開かれ、街道として整備が行われてから400余年。藤枝宿・岡部宿のほか、静岡市とも連携して、旧東海道やその周辺をフィールドに、歴史や文化を体験できる15のプログラムを開催。貴重な建造物や寺社など歴史的な遺構や景観の活用と保全のほか、地元芸術家によるアートとの融合など、多彩な内容で街道文化の魅力を広く発信します。

積み重ねられてきた伝統やまちの物語を体感し、地域にある出会ったことがない物事に出会える“未知(道・満ち)”な体験をお楽しみください。

開催期間

令和7年10月11日(土曜日)~12月7日(日曜日)

申し込み

令和7年9月18日(木曜日)正午から、各プログラムの申込先(藤枝おんぱく公式WEBサイト内「みちゆかし」専用ページや各公共施設に配架されている冊子に記載している連絡先)にお申し込みください。

みちゆかし2025パンフレット表紙

静岡おんぱくネットワーク内「みちゆかし」専用ページ外部リンク

プログラム内容

東海道の絵双六にみる藤枝―江戸時代から明治まで

浮世絵や和本を読み解きながら旧東海道の文化を楽しみます。今回のテーマは東海道の宿場町を描いた絵双六。会場は「ひつじノ劇場」です。浮世絵では数多くの「東海道もの」が出版され、絵双六のテーマとしても人気がありました。

絵双六の種類や遊び方を紹介しながら、藤枝がどのように描かれていたのかをみていきます。役者を描いたものや名物を紹介したものなど様々です。また、明治になると鉄道など新しい時代の風景、文化も描かれます。江戸から近代への変化も面白いですよ。

写真を撮り歩きながら岡部宿から玉露の里を目指そう

藤枝市岡部支所を出発し、「玉露の里」を目指してウォーキングをします。当日は配布される地図を片手に、指定されたスポットで見本と同じ写真を撮影しながら歩きます。

宿場町の面影を楽しんだり、茶畑や田んぼが広がる里山の景色を見ながら歩くのもいいですよ。ご自分のペースでお進みください。周辺の殿地区は、例年10月下旬ごろにコスモスが見ごろを迎えますので、タイミングが合えばお楽しみいただけます。

藤枝市岡部支所から玉露の里は6キロメートル程度約2時間の道のりです。親子参加も大歓迎!

玉露の里にゴールと同時に解散です。お点前体験や、食事、周辺散策、「朝比奈 龍勢・昆虫館」の見学など、ご自由にお楽しみください。

落語×説教 高座バトル

落語家さんの噺とお坊さんの説法を同じ高座で披露する大胆な企画。これは、その昔、説法自慢のお坊さんと噺自慢の落語家が、お寺の高座で競い合ったという伝承に由来しています。

今回、明治初期に作られた高座の上で「意」と「志」をテーマに話を披露。説者は藤枝出身の落語家、真打ち『古今亭志ん好』師匠と、島田市出身の二つ目『柳家小太郎』さん。高知県の『渡邊泰雅』上人と焼津市の『梅貝泰文』上人。司会進行は会場である大慶寺住職の『大場唯央』上人です。

日本人の生活や心に深く根付く 「説法」と「落語」。そんな、2つの“いい話”をお寺まで聞きに行きませんか?

寺院の宿場町・藤枝を巡礼散歩 ―寺の歴史に秘められた秘話―

旧藤枝宿を歩いてみると他の宿場に比べ、驚くほど街道筋に寺院が多い事に気がつきます。街道から少し離れた場所ではなく、ほぼ街道に沿って立地しているのです。

お寺は、単に宗教施設としてだけでなく、教育・福祉・文化・地域の拠点、役所の代わり、宿泊施設として、地域住民の生活に密着した役割を担っていました。特に、寺子屋、東洋医学の医療提供、社会弱者の保護などが知られています。そしてその歴史を紐解けば、歴史的な偉人たちとの関わりや歴史的な場所としての役割を果たしながら現在に至っていることがわかります。

今回は、街道筋の寺院に絞り、ご案内いたします。

藤枝宿ノ夜会

藤枝宿ノ夜会は、藤枝宿の一角「ひつじノ劇場」で数ヶ月に一度だけ開かれる、小さなトークイベントです。

飲み物を片手に、誰かの物語に耳をすませる金曜の夜。普段は藤枝宿や地域で活動する人をゲストに迎えていますが、 今回は「みちゆかし特別会」として、日本の地方をテーマにした雑誌『Re:S』や秋田のフリーペーパー『のんびり』などを手掛ける編集者 藤本智士さんをお招きします。「取材」を単なる情報収集ではなく、“その土地の宝物を見つける旅”として実践してきた藤本さんと、地域内の人の声が交わる時に、まちの新しい輪郭が見えてくるはずです。

藤枝宿ノ夜会の特別な夜がはじまります。

かしばや光の音楽祭

江戸時代の旅人が体を休めた宿泊施設「大旅籠柏屋」。平成10(1998)年には国の登録有形文化財に登録され、駿州の旅日本遺産構成文化財でもあります。

こちらの会場を舞台に、10月11日(土曜日)~11月3日(月曜日・祝日)までの土日祝日の夜限定で、藤枝大祭りや朝比奈大龍勢をテーマにした「柏屋の竹あかり」を
開催します。

10月11日には若手箏奏者によるオープニングコンサート、10月25日にはクラリネットアンサンブルとプロジェクションマッピングのコラボステージを開催します。施設内に飾られたあたたかな光と、秋の宵を彩る楽器の融和をご堪能ください

駿州の旅日本遺産5周年記念 日本遺産の明治トンネルと各元号のトンネルを知ろう

宇津ノ谷地内の明治トンネル(宇津ノ谷隧道)は、先人たちが岡部と宇津ノ谷地域の交通路を確保するため、私財を投げうって建設されたものです。

その後、大正・昭和・平成トンネルは、自動車の普及に伴い建設され、日本の交通路を確保しました。

駿州の旅日本遺産構成文化財でもある明治トンネルをはじめ、宇津ノ谷のトンネル群はどのようにして建設されたかを学びます。当時の技術や情熱を、実際に歩きながら感じてみませんか。

注意:昭和トンネルは歩行者の通行ができないため、外からの見学のみとなります。

旅人になろう!藤枝宿『往還』ものがたりウォーク ~表通りと裏通りの顔を探して~

藤枝宿は旧東海道の宿場町の一つとして、江戸から明治、大正・昭和と多様な時代をくぐり抜けてきました。

今回のウォーキングは藤枝宿の東木戸から西木戸までを一筆書きで歩ききり、往路・復路で異なる道を通ることで、藤枝の「表の顔」と「裏の顔」を両面から楽しめる周遊型のコースとします。(7キロメートル程度)

  • 歩き方講座…江戸の“なんば歩き”を体験。身体の使い方を見直し、感覚が変わります。
  • 朗読劇…お寺で朗読劇を聞くことで、目の前の風景が「物語の舞台」に変わります。
  • カフェでほっと一息。散策の疲れを癒します。

今川氏の駿府支配への軌跡 ~古城跡と晩秋の名刹を巡る~1 久住砦、安倍城と洞慶院、増善寺

安倍川と藁科川を天然の堀とし、標高400メートル前後の要害に別郭一城の構えで築かれたのが久住砦と安倍城です。

両城の創築は、南北朝初期に南朝に与した武将狩野介貞長が北朝の駿河守護今川範国に対抗するために築いたとする説と今川氏の重鎮福島氏が今川家の内乱期に構えたとする説があります。久住砦の南西麓にある洞慶院は福島氏の菩提寺であり、安倍城の南東麓には今川氏7代氏親ゆかりの増善寺があります。

紅葉の名所洞慶院をスタートし、ゴールの増善寺までの山行ですが、山頂の安倍城では駿府を眼下に見下ろせる絶景が期待できます。
【コース全行程約6キロメートル・高低差約390メートル】

今川氏の駿府支配への軌跡 ~古城跡と晩秋の名刹を巡る~2 賤機山城、愛宕山城と臨済寺、龍雲寺

賤機山城は、静岡浅間神社から北に延びる丘陵のピークにあり、南東直下には臨済寺が佇んでいます。築城時期は、南北朝初期に南朝方の安倍城に対峙したとする説や駿河支配が安定する今川範政期に駿府今川館の詰城として築かれたと
する説などがあります。

愛宕山城は、今川氏の駿府防衛網の一つとして構えられたとする説や、大規模な縄張りから徳川家康が対武田氏に備えて改修したとする説などがあります。

臨済寺では今回特別に、今川氏輝・義元、太原雪斎や徳川家康に関する貴重な文化財を拝観することができます。

【コース全行程約6キロメートル・高低差約150メートル】

手のひらの浄土 ―塗香で出会う静寂の時間 ~祈りと香りの調和を求めて~

心身の浄化の為に神社仏閣で用いられている「塗香(ずこう)」。香木などを粉末状にし、手のひらに少量擦り合わせて嗜む日本古来のお香です。開催場所は藤枝市青葉町にある熊野山正泉寺。導きの神八咫烏が寺紋の由緒あるお寺です。本堂でご住職のお話をいただきお参りをした後、正泉寺の静かな環境の中ゆったり塗香作りを始めます。混ぜるごとに変化する香りに癒され、時や心身の状態によって変化する香りは体調や感情の揺らぎの気づきにもなります。塗香の歴史や7種類の香りの効果を学びながらオリジナル塗香を作りませんか。

螺鈿彩で「MYかんざし」づくり

東海道の宿場町として栄えた静岡県島田市にある大井神社は、参勤交代の大名や飛脚が旅の安全を祈願したことから交通安全の神として信仰されています。今回、帯まつりにもゆかりのある大井神社でかんざし作りを行います。京都の職人によって作られた色や模様がついた貝殻を使用し、好きな形に切り貼りして透明の樹脂で仕上げます。

かんざしは髪にさしても、帯にアクセサリーとして添えても、一輪ざしに飾っても、美しく暮らしを彩ります。思い出の品を作ってみませんか。

名刹宝台院の本堂で次世代ジャズと映像が 溶け合う五感を刺激する没入体験

二代将軍徳川秀忠公の母・お愛の方の菩提寺として知られる名刹宝台院本堂にて、新進気鋭の作編曲家・川端結が率いるジャズラージアンサンブルU-knot(ユーノット)のライブを開催します。弦楽四重奏に加え、フルート、サックス×2、ファゴット、トランペット、トロンボーン、ユーフォニアムの7人による管楽器、5人のリズムセクションという編成で、多彩な楽器を融合させ、従来のジャンルの枠を超えた総勢17名の新しいサウンドを、本堂内を彩るプロジェクションマッピングと共にお楽しみ下さい。また東海道・岡部宿が誇る日本酒・お茶・お菓子の名店の出店が華を添えます。

お茶で染めた手ぬぐいに柄を入れよう!

江戸時代、既に茶業が盛んだったといわれる藤枝。東海道沿いともあって、多くの茶商が集まり志太地域の集散地として大いに栄えてきました。

会場となる了善寺のはじまりは室町時代。藤枝茶の歴史を見守ってきたこの場所で、藤枝茶で染めた手ぬぐいに柄を入れて新たなお茶との生活を楽しんでみませんか?

茶染めの鵜飼真理が案内人を務めます。最後に柄を定着させるため、LOWが自作した薪ストーブを使い、手ぬぐいを薪ストーブで蒸します。

喫茶、作品展示、廃材ワークショップもご用意しますので併せてご利用ください。

1. 時を漉く~丁子屋で和紙作り体験
2. 十返舎一九に倣う~丁子屋で掛け軸&版画作り

1.江戸の風情を今に伝える丁子屋でちょっとユニークな紙漉きを体験しませんか?丁子屋名物「自然薯」を漉きこんだ、ここでしか味わえない特別な和紙作り体験です。自分の手で漉いた「自然薯和紙」ははがきやしおりにしてお持ち帰りいただけます。

2.東海道中膝栗毛で知られる十返舎一九は、掛け軸にも風刺や洒落を込めた文人らしい作品を残しています。人間味あふれる一九の掛け軸を鑑賞しながら、自分だけの掛け軸&自然薯和紙に刷る簡単な版画作りのワークショップです。

注意:両日、またはそれぞれの参加も可能。
1.で漉いた自然薯和紙を2.で使います。
2.のみの参加の場合はこちらで用意した自然薯和紙をお渡しして版画を刷り
ます。

パンフレットの配布

プログラムの詳細が掲載されているパンフレットは、令和7年9月上旬より市役所や各地区交流センターなどで配布しています。

お問い合わせ

街道・文化課
〒426-8722 静岡県藤枝市岡出山1-11-1 藤枝市役所東館4階
電話:054-643-3036
ファックス:054-643-3327

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更新日:2025年08月20日