みちゆかし~古道で出会うおもしろきこと~
みちゆかし~古道で出会うおもしろきこと~
江戸時代、徳川家康公により宿駅が開かれ、街道として整備が行われてから400余年。藤枝宿・岡部宿のほか、静岡市とも連携して、旧東海道やその周辺をフィールドに、歴史や文化を体験できる15のプログラムを開催。貴重な建造物や寺社など歴史的な遺構や景観の活用と保全のほか、地元芸術家によるアートとの融合など、多彩な内容で街道文化の魅力を広く発信します。
積み重ねられてきた伝統やまちの物語を体感し、地域にある出会ったことがない物事に出会える“未知(道・満ち)”な体験をお楽しみください。
開催期間
令和6年9月28日(土曜日)~11月30日(土曜日)
申し込み
令和6年9月9日(月曜日)正午から、藤枝おんぱく公式WEBサイト内「みちゆかし」専用ページまたは、各公共施設に配架されている冊子に記載している連絡先に電話でお申し込みください。
静岡おんぱくネットワーク内「みちゆかし」専用ページ外部リンク
プログラム内容
岡部宿の史跡と鬼平の足跡を辿る
岡部宿には、特徴的な街道史跡があります。旧街道沿いには、かつての宿場を連想させるものが点在し、近年は大旅籠柏屋と隣の本陣跡を中心に宿場が再生され、関連イベントも数多く行われています。
西行法師や田中藩主にまつわる史跡。面白い関連遺産として、最近映画になり、実在した人物である長谷川平蔵の「鬼平犯科帳」に登場する場所やお寺などもあり、現実と物語の場所としても魅力ある宿場です。地元産の米と水と静岡酵母にこだわった初亀醸造は、宿場の文化財的な酒蔵です。鬼平犯科帳にも登場する専称寺では、珍しい「ほうろく灸」を体験します。
丸子と浮世絵-丁子屋で聞く丸子の江戸時代-
浮世絵や和本を読み解きながら旧東海道の文化を楽しむプログラム。今回は静岡市駿河区の丸子(鞠子)を取り上げます。
東海道五十三次の宿場町のひつとして栄えた丸子は、様々な浮世絵や戯作の舞台となりまた。なかには、中世までの宿であった手越に伝わる伝承を描いたものもあります。
慶長元(1596)年から続く丁子屋で、とろろ芋羊羹をいただきながら道行く旅人に愛された丸子の名物や風景を考えましょう。
落語×説教 高座バトル
落語家さんの噺とお坊さんの説法を同じ高座で披露する大胆な企画。これは、その昔、説法自慢のお坊さんと噺自慢の落語家が、お寺の高座で競い合ったという伝承に由来しています。
今回、明治初期に作られた高座の上で「間」と「問」をテーマに話を披露。説者は藤枝出身の落語家、真打ち『古今亭志ん好』師匠と、島田市出身の二つ目『柳家小太郎』さん。説教師は船橋市の『遠山玄秀』上人と磐田市の『水野光格』上人。司会進行は会場の大慶寺住職の『大場唯央』上人です。
日本人の生活や心に深く根付く「説法」と「落語」。そんな、2つのいい話をお寺まで聞きに行きませんか?
2014年と2024年の10年間の 間違い探しの様なまち歩き
まちは生き物。暮らしとともにまちも変化し、生まれては消え、消えては生まれています。
要は新陳代謝しているわけですが、当然ながらまちの構成要素として長生きなものもあれば、今はもう昔、痕跡として単なるオブジェとして何気なく何するものぞと、そこに在ったりします。
これまでのまち歩きではテーマを絞って催してきましたが、今回は何かを特定はせずに、まち歩きの楽しみの原点に立ち戻って、10年前と現在の変化を探し、雑多にまちを鑑賞しながら楽しんでみたいと思っています。
願いを込めた私だけの熊手をつくろう
熊手は、日本の伝統的な祭りである「酉の市(とりのいち)」で販売される縁起物。幸運や繁栄をかき集める象徴として多くの人々に親しまれています。
装飾には、小判や亀、鶴、稲穂、招き猫、達磨などの縁起の良いモチーフが多く使われ、それぞれに商売繁盛、家内安全、夫婦円満などの意味が込められています。
今回は熊手で用いられる装飾の意味を学び、自分の願いに合ったオリジナルの熊手を制作します。制作した熊手は11月3日に開催される「藤枝酉の市」で開眼しお渡しいたします。
かしばや光の音楽祭
「大旅籠柏屋」は江戸時代の旅人が体を休めた岡部宿を代表する宿泊施設でした。貴重な建物は平成10(1998)年に国の登録有形文化財に認定され、江戸時代の歴史を学べる歴史資料館となっています。
歴史ある会場を舞台に、9月28 日(土曜日)~10月27日(日曜日)の土日祝日の夜限定で、源氏物語の巻名にもなっている「藤袴」とその香りに引き寄せられて飛来する蝶「アサギマダラ」をテーマにした「柏屋の竹あかり」
を開催します。9月28日にはSASAKI FAMIY BANDによるジャズやラテンを中心としたオープニングコンサートを。10月12日には雅楽で使用される龍笛の演奏とプロジェクションマッピングのコラボステージを開催します。
施設内に飾られたあたたかな光と共に、幻想的な音色を奏でる楽器たちの融和をご堪能ください。
東海道藤枝宿 灯りを楽しむ夜さんぽ
藤枝市の発展の礎でもある東海道藤枝。かつて、多くの旅人が行き交った藤枝宿で、今も残る歴史と文化を感じながら、提灯を片手に夜のまちあるきをしませんか? 地元ガイドさんの歴史にまつわる小話を聞きながら、ライトアップやプロジェクションマッピングを開催している神社などを歩きます。
夜に歩くからこそ感じられる、今も残る藤枝の風情を一緒に楽しみましょう。
歴史と伝説を知る! 藤枝宿の弥次喜多ご利益ウォーキング
東海道五十三次のひとつである「藤枝宿」は古くから旅人が行き交い、田中城の城下町でもあり、宿場町の文化が花開いた場所です。そんな藤枝宿の史跡を巡り、魅力を存分に感じられるウォーキングツアーを開催します。
歴史を感じる伝説をゆかりのある寺院にて聞く朗読劇。藤枝宿周辺のパワースポットを巡り、その由来を地元で学ぶ学生から伝えてもらうことで文化とその伝承を肌で感じることができます。
日本遺産にもなっている藤枝宿を知り、運を開く神秘の旅にあなたもぜひ参加してみませんか? 藤枝宿の豊かな文化と歴史を再発見し、心温まるひとときをお過ごしください。
今川家最大の内訌「花蔵の乱」 決戦舞台の山城を歩く part1 [勝者の城] 義元軍の戦略と付城
天文5(1536)年3月17日、今川家7代氏親の長男で8代当主の氏輝(24歳)と次男の彦五郎が同日死しました。氏輝の死因は病死説、入水自殺説がありますが、彦五
郎の死因は不明。この謎の死とともに今川家中では、3男の玄広恵探を支持する一派と5男の義元を擁立する一派に二分され駿府や各地で戦闘が勃発しました。
決戦の舞台になったのは恵探軍の籠る葉梨城周辺ですが、太原崇孚雪斎を軍師とした義元軍の攻撃について、近年発見された陣城等をトレッキングしながら戦いの真相に迫ります。
全行程約7km、高低差約320mのコースです。
今川家最大の内訌「花蔵の乱」決戦舞台の山城を歩く part2 [敗者の城] 玄広恵探軍の詰城と自刃の地
玄広恵探は花倉の遍照光(現・徧照寺)の住職でしたが、三男の立場から家督相続に強い意志を示していました。しかし、側室腹であったため、義元派に与した岡部親綱による本領地を熟知した戦法で、方ノ上城と葉梨城(花倉城)が急襲されてしまいます。
恵探は、自身が籠る葉梨城から瀬戸谷へ通じる唯一の尾根を伝って高山寺に逃れるも追手の焼き討ちに遭い、亀ヶ谷沢の普門庵でわずかな家臣と自害。時に天文5年6月10日、弱冠20歳の夏でした。
今回は、恵探の敗走ルートをトレッキングにより検証します。全行程約10km、高低差約360mのコースです。
螺鈿彩で「オリジナルMY印籠」づくり
印籠は薬を入れて持ち歩く小物入れで、帯に挟んで身につけていました。江戸時には東海道の旅人が身につける実用品であったほか、中期ごろからはアクセサリーとして流行しました。
今回の印籠づくりワークショップで使用する材料は、藤柄の螺鈿彩伝統文様。京都の工房で本物の貝殻に柄を付けた、シール状の素材です。無地の貝殻は自由に砕いて貼りつけて作っていきます。曹洞宗正泉寺の静かな空間でお庭の水と緑を眺めながら、細かな作業をぜひ一緒に楽しんでみませんか?
藤枝市制70周年記念「藤枝宿あかりめぐり」を 彩る行燈シェードづくりワークショップ
藤枝市の発展の礎となった東海道藤枝宿。藤枝市制70周年記念事業として、宿場内の神社や日本遺産の構成文化財にもなっている「大慶寺久遠の松」などをライトアップして、夜のまちあるきを楽しんでいただくイベント「藤枝宿あかりめぐり」を11月16日・17日に開催します。
開催にあたり、ライトアップ会場のひとつである蓮生寺に装飾する行燈る蓮生寺に装飾する行燈ませんか?和紙に藤の花や松など様々なスタンプを押してオリジナルのシェードを作るワークショップです。(ちょこっとおみやげ付き)
夢幻の秋夜 -お寺で音楽・映像・食を楽しむ秋の一夜-
文永4(1594)年に、徳川家ゆかりの浄土宗寺院として岡部宿の中心に開山した「専称寺」を会場に、金管アンサンブルの演奏に合わせてVJ( ビジュアルジョッキー) により幻想的な空間を作ります。クラッシックの編成である金管5 重奏で、クラッシックからジャズ、ポップスまでオールジャンルの演奏をお楽しみください。
岡部宿の老舗酒蔵「初亀醸造」が地元岡部の酒米で醸した日本酒や各種ドリンク、「岡部茶」のお茶と和紅茶、そして岡部町の洋菓子店「パティスリージュードゥミュゲ」のお酒にもお茶にも合うお菓子をご用意し、「音楽」「映像」「食」を同時に楽しむ贅沢な夕べです。
石彫ふくろうを作ろう!
古代から石は耐久性と美しさから宗教的彫刻に用いられ、ふくろうは知恵と守護の象徴として世界中で尊ばれています。日本でも飛鳥・奈良時代に多くの仏像が彫られ、お寺は石彫り技術の発展に重要な役割を果たしました。ふくろうは「福老」や「不苦労」と書かれ、幸福や困難を避ける象徴です。歴史ある了善寺にて、心温まるふくろうを自らの手で彫り上げてみませんか?
作ってみよう!正月しめ飾り
お正月飾りといえば、昔は各家が縄をない、自分で作ることが当たり前に行われていました。しかし、稲作農家が少なくなった昨今では、お店で購入しているお宅も多いのではないでしょうか。
そこで、地域の古老に教えて頂きながらお正月のしめ飾りを藁から作っていきます。自分で作ったしめ飾りで迎える正月はきっと清々しいものになるでしょう。
日本古来の文化や技術は伝える人が居なければ途絶えるのみです。このプログラムに参加して、しめ飾りづくりの伝承者を目指してみるのはいかがでしょうか?
パンフレットの配布
プログラムの詳細が掲載されているパンフレットは、令和6年8月22日(木曜日)より市役所や各地区交流センターなどで配布しています。
更新日:2024年08月20日