子育て世帯のための防災
非常持出品と非常備蓄品
非常持出品とは、家屋の倒壊や焼失などを考慮して、避難するときに持ち出すべき最低限のものです。非常備蓄品とは、ライフラインの停止や物資の不足を想定し、復旧や物資の支援が行き届くまでの間、自宅や避難先で生活するための備えです。非常食・飲料水は非常持出品と併せて7日分以上の備蓄をしましょう。
非常持出品は「持てる・使える・助かる」
一番大切なものは自分と子どもの命です。非常持出品は緊急時に持ち出せる範囲で準備しておきましょう。避難の際に両手を使えるようリュックに詰めておく、ヘルメットを一緒に備えておくと安心です。
それぞれに合った備え
子育て世帯といっても、子どもの発育・発達段階や世帯構成など環境は世帯によって異なります。それぞれに合った非常持出品・非常備蓄品を準備するようにしましょう。女性の視点を取り入れた防災備蓄チェックリストを参考にしながら、準備を進めましょう。
女性の視点からの防災備蓄チェックリスト (PDFファイル: 564.5KB)
発災時の行動
命を守る
出来るだけ安全な場所で、子どもと自分を守る姿勢注釈をとって揺れがおさまるのを待ちましょう。
注釈:赤ちゃんの場合は、抱き方によっては腕の中から飛び出してしまう危険性があります。子どもと向かい合わせで、自分のおなかあたりに子どもの頭をおき、子どものおしりを抱きかかえるように体を丸めます。子どもと自分の頭を守る姿勢を意識しましょう。この訓練を普段の遊びに取り入れると、いざという時に子どもが嫌がるリスクも軽減されます。
避難行動
1.落ち着きましょう。
2.靴やスリッパをはき、家族や周囲の状況を確認し、状況を把握しましょう。
3.ラジオ等で情報収集。
4.必要があれば非常持出品を持ち避難しましょう。
乳児は、抱っこひも等を使って乳児を抱っこして避難しましょう。
幼児は、必ず靴を履かせて避難しましょう。
火災 注意すべき行動
赤ちゃんは気管が細いので、煙が充満しているとき、大人がするようにハンカチで口と鼻を覆うと窒息する可能性があります。親の洋服の内側に入れる、おくるみなどで全身を軽くくるむなどして避難します。
避難生活
食事
母乳
災害時には一時的に出にくくなることもありますが、継続して授乳することが大切です。
粉ミルク
市販の水を使う際には、軟水を使いましょう。
アレルギー
アレルギーをお持ちの子どもがいる場合は必ず備えておきましょう。避難所では言い出しにくいかもしれませんが、原材料表示をしてもらう等のサポートをお願いしましょう。
病気
感染症
特に乳幼児は免疫力が弱いため、十分注意しましょう。予防接種を打っておくことも一つの防災と言えるでしょう。
妊娠合併症
災害時は妊娠合併症のリスクが高まります。例えば、妊娠高血圧症の予防のため、防寒・水分補給を十分にする、なるべくリラックスできる場所で生活するなど、ストレスのかからない環境づくりのためには、周囲にサポートしてもらう必要があります。無理のない範囲でお願いしましょう。
心のケア
ママ
妊娠期・産褥期は女性にとって身体・ホルモンバランスともに大きく変化します。さらに被災のショックが重なることで、うつ症状が伴うこともあります。
乳幼児
災害時には子どもが普段しないような「異常な行動」が見られますが、それは「非常時における正常な行動」です。大きく受け止め、抱きしめてあげましょう。また、子どもも周囲に気を使います。「平気そうに見える子」こそ、気にかける必要があることを認識しておきましょう。
更新日:2022年01月27日