海なし市の海ごみ対策!河川ごみの状況把握をしたい!

課題の要点

解決したい課題

河川周辺のごみ散乱状況の把握

様々な主体との河川ごみ散乱状況の情報共有

河川へのごみのポイ捨て、不法投棄の抑制

想定する実証実験

・河川周辺のごみ散乱状況について、IoTを活用した状況把握手法の開発

・様々な主体における河川周辺のごみ散乱状況の情報共有、報告、マッピングの一元化プラットホームの開発

・市民へのポイ捨て、不法投棄の抑制の実証実験

実現したい未来

河川周辺のごみの散乱状況を把握・共有することで、効率的な排出抑制の啓発、清掃活動の実施、不法投棄の監視により、未来へときれいな命の水を継承していく。

提案企業が得られるもの

国際的に河川から海洋へのごみの流出対策が喫緊の課題となっていることから、海のない市としての先進事例として、本件のノウハウを関係機関へ水平展開したり、関連メディアへの露出なども期待できる。

 

 

ストーリー

海洋プラスチックごみ問題は国際的な課題!

「直近50年で全世界のプラスチック生産量が20倍に増加した。」、「このまま増加すれば、2050年には海洋におけるプラスチックごみの量は魚の量を上回る。」という話を知っているでしょうか?現在、プラスチックごみの海洋への流出が世界規模の問題となっており、海洋環境の悪化や海洋生態系の破壊など、様々な影響を及ぼすことが懸念されています。

 

 

プラスチック製品の増加

プラスチック製品の増加

(出典:「The New Plastics Economy:Rethinking the future of plastics」WORLD ECONOMIC FORUM)

 

 

 

プラスチック量の増加

2050年にはプラスチックごみ量が魚の量を上回る

(出典:「The New Plastics Economy:Rethinking the future of plastics」WORLD ECONOMIC FORUM)

 

 

中でもプラスチックの海洋への流出における7~8割は陸域由来のものであると言われており、不法投棄や不適切処理などにより、年間数百万トンを超えるプラスチックごみが海洋へ流出していると推計されています。

こうした海洋プラスチックごみ問題に対して各種報告書により警鐘が鳴らされたことによって、国際的な関心が高まり、SDGsのターゲットの1つに掲げられたり、G20海洋ごみ行動計画が立ち上げられたり、世界全体で取り組んでいかなければならない注目分野となっています。

 

 

プラスチックごみとウミガメ

プラスチックごみとウミガメ

(出典:UN_World Oceans Day)

 

 

藤枝市の河川ごみ削減に向けて!

藤枝市では、河川から海洋へのごみの流出防止に向けて、様々なことに取り組んでいます。

河川ごみの主な原因の1つは、河川敷でのバーベキュー等であると考え、河川環境員委託事業という主要河川の河川敷でバーベキューを行っている方に対して、ごみや食べ物等を持ち帰るように巡回指導を実施するとともに、不法投棄されたごみを回収し、河川の環境美化に努めるようにしました。

また、河川ごみの発生状況や原因、場所を把握するため、河川ごみ実態調査を実施し、主要河川のポイ捨てや不法投棄、野焼きの分布や取水口スクリーンに掛かったごみの分析、河川水中のマイクロプラスチック量などを調べました。調査結果に基づいて、不法投棄の多い箇所には啓発看板を設置したり、出前講座における啓発資料に利用したり、普及啓発を推進しています。

しかし、河川ごみの問題は一筋縄では解決できません。現在も様々な市民団体の方から、ごみのポイ捨て・不法投棄の報告はありますし、取水口スクリーンにはごみが引っ掛かります。藤枝市は、このような現状を変えていきたいと考えています。

 

 

藤枝市河川ごみマップ

藤枝市河川ごみマップ

海なし市としても海洋汚染問題に貢献したい!

藤枝市には海はありませんが、海洋プラスチックごみ問題に対する意識は高いです。

令和3年2月に「ふじえだ 廃プラスチック・食品ロス ゼロ表明」という形で、市全体が一丸となってプラスチックごみ削減に取り組むことを表明しました。

藤枝市廃プラスチック・食品ロスゼロ表明

藤枝市廃プラスチック・食品ロスゼロ表明

藤枝市廃プラスチック・食品ロスゼロ表明

新たな手法の開発は難しいかもしれませんが、ICTを活用して、河川ごみの散乱状況を把握したり、抑制・啓発する先進的な検証を行いたいと考えています。

海岸を持たない自治体における海洋プラスチックごみ削減のため、一緒に考えていきましょう!

募集要項

背景

近年、海洋プラスチックが世界的な課題となる中、その7~8割が陸域由来とされているため、河川を通じた海洋への廃棄物の流出抑制を促進する重要性が高まっている。

課題

海洋へのごみの流出を抑えるためには、河川区域、河川水中におけるごみの散乱状況を把握することが重要であり、そのためには、様々な主体との河川ごみ散乱状況の情報共有を簡便にすることが求められている。これにより、河川へのごみのポイ捨て、不法投棄の抑制により、海洋へのごみの流出防止を目指す。

求める解決策

河川区域、河川水中におけるごみの散乱状況把握を自動化、簡素化したい

河川へのごみのポイ捨て、不法投棄の抑制、様々な主体との河川ごみ散乱状況の情報共有のため、河川ごみの内容、位置、写真等を報告することでマッピング等ができるようにしたい

市民へのポイ捨て、不法投棄の抑制手法について、今までの出前講座やチラシ等とは異なるIT等を活用した啓発方法の提案

想定する実証実験内容

1.河川区域におけるごみ散乱状況の把握

市内河川(2級河川4河川)に対して、ドローンや写真撮影等の手法を用いて、河川区域におけるごみの散乱状況について定量的な把握の自動化、簡素化の提案。実証実験による手法の本市への最適化。

2.河川区域におけるごみ散乱状況の把握

市内河川(2級河川4河川)に対して、河川水中のごみの流出状況を安価、高精度に把握する手法の開発。

3.河川ごみ散乱情報の報告、公開プラットホームの構築

1の調査結果及び市民等から寄せられる情報を受け付けるとともにマッピングして、付帯情報と共に表示できるプラットホームの開発。

4.ポイ捨て、不法投棄の抑制啓発

上記データを活用し、ナッジ手法等を取り入れた新たな普及啓発方法の提案及び効果検証

実証実験成功後の発展性

本件は世界的な課題である河川ごみの海洋流出に対して、定量的かつ広範囲に把握できることから、先進的な事例としての環境関連メディアへの露出や他自治体への導入が見込まれる。また、散乱ごみの回収手法の開発等、本件に伴う更なる課題対応が見込まれる。

提案企業に求める 専門性

ごみの分別等の知識、手法にあった画像認識等のIT技術、河川の作業における河川法等の届出知識。

プロジェクトの進め方・打合せ方法

オンラインでの打合せが可能。

河川の現状把握、提案手法の検証のため、現地視察に来てほしい。

提供可能な データ・環境等

2020年度に実施した河川ごみ実態調査の報告書

プログラム終了後の本格導入

有効性が確認できれば、今後の本市への本格導入を検討する。

お問い合わせ

情報デジタル推進課
〒426-8722 静岡県藤枝市岡出山1-11-1 藤枝市役所東館4階
電話:054-643-3259
ファックス:054-644-8859

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更新日:2021年07月01日