【募集終了】図書館の利便性向上のため、蔵書点検を効率化して休館日を減らしたい!
課題の要点
解決したい課題
市立図書館と地区交流センター図書室について、年に1回行っている蔵書点検を効率化し、図書館の休館日を減らしたい。
図書館の資料の正しい配架位置を常にキープしたい。
想定する実証実験
正しい配架位置を常にキープできるようなシステムの試験導入と、蔵書点検に要する時間の削減効果の検証。
実現したい未来
常に決められた配架位置に資料がある仕組みを作り、蔵書点検の効率化を図るとともに、誰もが使いやすい図書館としたい。
提案企業が得られるもの
取組によって改善事例ができれば、全国の図書館への展開が見込める。
ストーリー
藤枝市の図書館
藤枝市には、駅南、岡出山、岡部の3つの図書館と、各地区交流センター内に11の図書室があり、令和2年度末現在で623,814点の資料があります。令和2年度の利用者は延べ227,641人で、新型コロナウイルス感染拡大のために減少してはいるものの、多くの方に利用していただいています。
3つの図書館はそれぞれの立地条件から、駅南図書館がビジネス支援、岡出山図書館が子ども、岡部図書館が東海道や街道文化に関する資料の収集に力を入れています。
11の地区交流センター図書室については、蔵書数、利用者数は交流センターによって様々ですが、通常の利用のほか、別の図書館、図書室にある資料の受け取り、返却場所としても利用されています。ほぼ毎日各図書館、図書室間を回る物流車が回っており、予約をすれば、わざわざ読みたい本がある図書館まで行かなくても、家の近くの地区交流センターで受け取ることができるようになっています。

駅南図書館

駅南図書館2

駅南図書館3
蔵書点検とは
蔵書点検とは、全ての蔵書の在庫点検、いわゆる「棚卸し作業」のことで、蔵書全体の書架目録と照合し、蔵書の現状や紛失資料の有無、配架誤りなどを調査することです。この蔵書点検を実施することにより、資料が正しい場所に配架され、利用者の利便性を高めることに繋がります。
藤枝市では、駅南図書館と岡部図書館、岡出山図書館と地区交流センターの2つのグループに分けて、年に1回、2月に実施しています。蔵書点検を行う図書館、図書室は休館とし、貸出、返却、閲覧等ができません。ただ、グループが違う図書館、図書室は開館しています。
蔵書点検の流れ
蔵書点検は1箇所5日間かけて下記の流れで行っています。
・1日目、2日目
藤枝市の図書館資料は、ほぼすべての資料にICタグが貼ってあります。全職員で館内全ての資料について、IC読取器またはハンディターミナルを用いてそのタグの読み込みを行い、図書目録データベース上の所在情報と現物の所在とを照合します。
・3日目、4日目
1日目、2日目の結果を受けて、所在不明本や場所違い本などの捜索を行います。
・5日目
期間中処理できなかった返却処理や書架整理、開館準備作業を行います。
課題
藤枝市立図書館と地区交流センターにはある約62万点の資料について、約20名の職員がIC読取器とハンディターミナルを利用して1点1点確認するため、膨大な時間と手間がかかります。
その期間は休館して作業を行うため、利用者がせっかく図書館を利用したくてもできない状況となってしまっています。さらに、点検後初の開館日が非常に混雑し、手続きに時間がかかるといった状況も発生しています。
また、普段でも、データ上は図書館の決められた場所に資料があるはずなのに、実際には無い、というケースが発生することがあり、利用者への提供が遅れてしまうことがあります。これは、単純に本を返す場所を間違えたり、返却処理ができていないというミスと、本が間に挟まってしまって見つからないなどの原因が考えられます。
ハンディターミナルでの読み取りの様子
過去に試した取り組み
飛行型ドローンにより、ICタグを読み取るという実験を行いましたが、図書館の構造上の問題からか、ドローンがうまく飛行せず、タグの読み取りができませんでした。
解決したいこと
常に決められた配架位置に資料がある仕組みを作り、蔵書点検の効率化を図るとともに、誰もが使いやすい図書館にしたいと考えます。
資料が常に決められた位置にあれば、資料が見つけやすくなり、利用しやすくなります。また、蔵書点検に必要な時間と人手を大幅に減らすことができる仕組みを作ることができれば、休館日を減らすことができ、あわせて、職員が蔵書点検以外の業務に力を入れることができます。
もしかしたら図書館に対して、古くてアナログなイメージをお持ちかもしれませんが、今後技術によって変えていける部分がたくさんあります。ご協力いただける企業の皆様のご応募をお待ちしております。
募集要項
背景
藤枝市立図書館3館と、地区交流センター図書室11室では、年に1回、5日間かけて蔵書点検を行い、資料が正しく配架されているか確認している。すべての資料について確認する必要があるため、時間と職員の手間が非常にかかるうえに、その期間中は休館とするため、市民が図書館を利用できない状況になっている。
課題
藤枝市立図書館と地区交流センターにある約62万点の資料について、約20名の職員がIC読取器とハンディターミナルを利用して1点1点確認するため、膨大な時間と手間がかかる。また、その期間は休館となり利用できないこと、点検後の初開館日が非常に混雑してしまうことから、利用者にとって不便な状況となっている。
求める解決策
常に決められた配架位置に資料がある仕組みを作り、蔵書点検の効率化を図るとともに、誰もが使いやすい図書館としたい。
蔵書点検を効率化し、必要な時間と人手を大幅に減らすことができる仕組みを作りたい。
想定する実証実験内容
・蔵書点検にかかる時間を短縮できるような手法の効果検証
・正しい配架位置を常にキープできるような仕組みづくり
実証実験成功後の発展性
蔵書点検は、どこの図書館でも実施していることなので、成功すれば全国の図書館に展開可能であると考える。
プロジェクトの進め方・打合せ方法
・定期的なオンライン打合せ
・現状視察(新型コロナウィルス感染状況による)
プログラム終了後の本格導入
本格導入可。費用対効果を考え、実現可能であれば予算化していきたい。
お問い合わせ
情報デジタル推進課
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電話:054-643-3259
ファックス:054-644-8859
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更新日:2021年07月01日