未来への序章

更新日:2018年10月07日

ワールドカップ初出場、ワールドカップ開催と、日本サッカーにとって大きな節目となった時代、この頃からこの地域の高校サッカーは、男女とも大きな変化を見せてくる。男子では藤枝明誠高が平成11年(1999)県新人戦で優勝し、選手権大会などでも上位進出の常連校となり、ついに平成21年度選手権全国大会に初出場を果たして、ベスト8まで進んだ。

女子ではまず藤枝西高が活躍し、それを追うように藤枝順心高が力をつけ平成18年、第15回全日本高校女子選手権において、初優勝。今では全国大会常連校となっている。

なでしこジャパンが平成20年2月と翌年7月に藤枝でキャンプを実施。平成22年には、トリニダード・トバゴで開催されたU─17女子ワールドカップで、高洲小出身の川島はるな(JFAアカデミー福島)、藤枝順心高の樫本芹菜が出場し準優勝に貢献。

その後なでしこジャパンは北京オリンピック4位、平成23年(2011)のワールドカップで優勝したことは、記憶に新しい。佐々木則夫監督や大会MVPの澤 穂希をはじめ、主力メンバーのほとんどが藤枝の地でキャンプを行い、将来を夢見る多くの選手が刺激を受けた。この地から再びなでしこジャパンに選出される人材が出る日もそう遠くはないであろう。

平成20年1月、藤枝のまちはひときわ大きな感動の渦の中にあった。国立競技場は藤色に染まり、34年ぶりの藤枝東高の選手権決勝進出に沸いた。前年11月の県大会決勝で43年ぶりの藤枝ダービーとなった藤枝明誠戦を制しての出場だった。結果は準優勝であったが、藤枝の人々は惜しみない拍手を送り、祝賀パレードには4万人が沿道を埋め尽くした。この地域の人々が長らく待っていた瞬間であった。

平成22年1月には、藤枝明誠高が選手権に初出場。ベスト8に終わったものの、存在感をみせる戦いぶりであった。

同年6月、南アフリカで行われたワールドカップに長谷部誠が出場。キャプテンマークを巻きチームを統率した。大会直前の5月に藤枝総合運動公園サッカー場で行われた壮行会には3000人が参加し、激励した。また、予選リーグ2試合目となったオランダ戦は藤枝総合運動公園多目的広場でパブリックビューイングが開催され、後半途中からあいにくの雨となったが、4500人が集まり熱い声援を送った。ちなみに平成14年(2002)の日韓大会の際、同会場で行われたパブリックビューイング、日本対チュニジア戦は1500人だった。

【写真:県新人戦初優勝の藤枝明誠高 (平成11年)】

【写真:第15回全日本高校女子選手権優勝の藤枝順心高(平成18年)】

【写真:藤枝でキャンプを行うなでしこジャパン(平成21年)】

【写真:地元高校生と練習試合を行うなでしこジャパン(平成21年)】

 

【写真:長谷部 誠 南アフリカワールドカップ出場壮行会 (平成22年)】

【写真:第86回全国高校選手権準優勝の藤枝東高(平成20年)】