2018年の展示会

更新日:2020年01月21日

博物館企画展「お正月を彩る郷土人形」

お正月を彩る郷土玩具

郷土玩具コレクターとして知られた元静岡大学教授・新井智一(ともかず)さん(1925-2004)が収集した、約5千点の郷土玩具コレクションの中から、立娘・舞妓・花魁(おいらん)・子守り・土雛(つちびな)など、優美な女物の郷土人形を紹介します。また、戌年にちなんで、全国各地の犬の郷土玩具も紹介。郷土玩具を通して、華やかなお正月気分を味わってください。

とき

2018年1月6日(土曜日)~2月12日(日曜日)

文学館企画展「文学者が綴った藤枝の風景」

文学者が綴った藤枝の風景

時代とともに、藤枝の風景や人々の暮らしは、次第に新しいものへと変わっていきました。しかし、藤枝の豊かな自然やまち並みは、藤枝にゆかりのある文学者たちの作品の舞台として今も息づいています。本展では、それらの文学作品の中に綴られた郷土の風景を、写真とともに紹介。実際の藤枝と比べながら、作品を味わってみませんか。

とき

2018年1月6日(土曜日)~2月12日(日曜日)

博物館特別展「かわいい春みつけた―日本の人形~吉徳これくしょん名品展」

文学館企画展「杉山惠一の世界」

冬の寒さが次第にゆるみ、春めいてくると草木が芽吹き、花が咲き始めて陽気が満ち、生き物たちも活動的になってきます。人々は春にあこがれ、春の到来を喜びます。
3月3日はひな祭りです。日本人は女児の健やかな成長と幸せを願って、桃の節句に雛人形を飾る美しい風習を江戸時代から行ってきました。
今回ひな祭りの季節にあわせ、世界に誇る人形王国「日本」の人形の可愛らしさ・美しさをご鑑賞いただく人形展を開催いたします。ご紹介するのは、創業300年を超え、東京でもっとも古い老舗人形店「吉徳」の人形・玩具コレクションです。人形研究の第一人者であった、吉徳10世の山田徳兵衛(1896-1983)が収取した膨大なコレクションは、「吉徳これくしょん」と称し、質・量ともに優れた日本有数の人形コレクションです。
本展では、日本人形の祖形と言われる祓いのひとがた、人形工芸の極致と言える江戸期の御所人形、節句飾りの変遷を示す古い雛人形・五月人形といった伝統的な人形から、人間国宝となった近代人形作家たちがつくった創作人形までを展示し、日本の人形の歴史を辿っていただきます。春めくひな祭りの時期に、人形の素晴らしさや、卓越した日本の人形文化をご堪能いただけましたら幸いです。

とき

2018年2月17日(土曜日)~3月30日(金曜日)

文学館企画展「かわいい豆本みつけた~よみがえる現代豆本館コレクション~」

昭和レトロデザイン展

豆本とは、手のひらに収まってしまうような、きわめて小型の本の総称です。その歴史は古く、ヨーロッパでは16世紀頃に、日本では江戸時代後期に流行しました。戦後になって札幌で「ゑぞ豆本」が刊行されたことを契機に全国的ブームとなり、高度経済成長期になると愛好家による豆本の出版が行われ、小川国夫の『サラゴサ』(かながわ豆本の会)など、藤枝ゆかりの作家の作品も出版されました。

昭和42年(1967)には、藤枝で皮膚科医を営んでいた小笠原淳氏(1912-1986)が、自ら収集した様々な豆本を展示した「現代豆本館」を藤枝市岡出山に開館し、注目を集めました。(現代豆本館は平成15年(2003)頃閉館)

手のひらサイズのものから1ミリメートル以下のものまで、様々な大きさや形・デザインを持つ豆本からは、印刷・製本技術の高さや、小さいものに挑み、それを愛で楽しむ心を垣間見ることができます。

今回の企画展では小笠原氏の貴重なコレクションや、当館で収集している藤枝ゆかりの豆本から、小さいながらも意匠を凝らした、珍しく可愛らしい豆本を多数展示します。小さな豆本に秘められた人々の技術や心を感じていただければ幸いです。

とき

2018年2月17日(土曜日)~3月30日(金曜日)

博物館企画展「新幹線原点のまち藤枝発!こだま号と軽便の鉄道ジオラマ展」

藤枝市には、大正2年(1913)から昭和45年(1970)にかけて、戦後日本一の営業距離と車両規模を誇る軽便鉄道「静岡鉄道駿遠線」(昭和18年まで藤相鉄道)が走ってました。また、昭和34年(1959)7月、国鉄金谷駅~藤枝駅間の東海道本線で特急こだまの車両を使用した高速度試験(こだま高速度試験)が行われ、市内瀬戸踏切付近で当時の狭軌線における世界最高速度時速163キロメートルを記録し、東海道新幹線誕生の布石となりました。

軽便のまち・新幹線原点のまち「藤枝」にちなんで開催する本展では、昭和時代に国鉄東海道本線を行き交っていたいた各種車両や、0系から700系までの新幹線、全国各地の軽便鉄道まで、多数の車両模型・鉄道ジオラマや懐かしい実車写真を展示します。併せて、岡本雄司さんの人気電車絵本『でんしゃにのったよ』『れっしゃがとおります』(福音館書店)の味わい深い原画も展示ます。

展示の中でよみがえるノスタルジックな鉄道風景をお楽しみいただき、ちょっとした”鉄道の旅”気分に浸っていただきたいと思います。

本展を通して、藤枝の鉄道遺産を知っていただき、また昭和前後に目覚ましく躍進し、世界に誇る鉄道の高速技術・運行システムを発達させた現代日本の鉄道の歴史を知っていただく機会になれば幸いです。

とき

2018年4月7日(土曜日)~6月3日(日曜日)

文学館企画展「藤枝静男 文学展~欣求浄土の世界~」

ぐ

藤枝生まれで昭和戦後に活躍した作家・藤枝静男(1908-1993)は眼科医師としての視野を取り入れつつ、幻想的な文学世界を構築した私小説家として知られています。本展では、その藤枝文学のうちでも晩年の代表作とされる『欣求浄土(ごんぐじょうど)』を取り上げます。『欣求浄土』は表題作のほか「厭離穢土」「一家団欒」などの短編7編から成り立っており、晩年の藤枝静男の自然観や死生観が円熟した筆致で描写されています。「欣求浄土」は今年で発表から50年となることを記念して、自筆原稿や写真などゆかりの資料で作品世界を紹介します。

とき

2018年6月16日(土曜日)~7月29日(日曜日)

文学館第7回特別展「夢を描いた青年石田徹也展~翔けぬけた10年のキセキ~」

≪飛べなくなった人≫

創造力あふれる独特の筆致で描かれた石田徹也のアート作品は、現代に生きる若者たちの苦悩や葛藤、現代社会の矛盾や不条理を、ときにユーモラスに、ときに風刺的に浮き彫りにします。石田徹也の心のメッセージが、鑑賞者に強烈なインパクトを与え、共感や波紋を巻き起こします。

命を燃やして翔けぬけた10年の創作期間のなかで、残された作品は200点以上あり、そのひとつひとつが細部まで丁寧に描かれており、その斬新な世界観で、近年とみに国内外からの評価が高まっています。

今回の展示では、本人の残した直筆の「夢日記」や「アイディアノート」の言葉を手がかりに、その作品世界に迫ります。また、絵筆やパレット、カンバスを立て掛けたビールケース、大きな作品を描く際に使った脚立など、作品の制作現場を彷彿とさせる本人の仕事道具や、制作当時の時代を象徴する品々なども展示します。

石田徹也が生きた時代を感じながら、独特な世界観で彩られた石田徹也ワールドをお楽しみください。

とき

2018年8月4日(土曜日)~9月24日(月曜日・祝)

博物館特別展「トリックアート大江戸物語 第二弾」

1809

トリックアート(TrickArt)とは古代ヨーロッパの「トロンプ・ルイユ」と呼ばれる立体画法(だまし絵)を原点にしています。人間の目の錯覚を利用して、平面絵画を立体的に感じたり、見る角度によって絵の見え方や印象が変わったりする、摩訶不思議な体験型アートです。

今回、平成26年に開催して大人気だった和風トリックアート展「大江戸物語」の第2段が4年ぶりに藤枝に登場します。「江戸の町並みと娯楽」「江戸の浮世絵」「忍者屋敷」「江戸の妖怪」という4つのゾーンに分かれています。大江戸にタイムスリップした気分で、江戸のエンターテインメントを思う存分楽しんでみましょう。なお、今回は歌川広重が描いた藤枝宿の浮世絵がオリジナル・トリックアート作品になって登場します!

トリックアートの世界だからこそ、あなたも奇想天外で非日常的な舞台の主人公になれます。2018年を飾るスリリング&ミステリアスなおもしろ写真が撮れること疑いなし!

とき

2018年9月29日(土曜日)~11月11日(日曜日)

博物館特別展「藤枝発!駿河の幕末維新」

150周年

本年(2018)が明治元年(1868)から150年にあたることを記念して、藤枝や静岡における激動の幕末維新の歴史を紹介します。

江戸の無血開城を実現させた会談として、西郷と勝海舟による江戸会談が有名ですが、その直前に駿府会談がひらかれました。

近年、駿府会談の重要性が高く評価されており、会談に臨んだ山岡鉄舟と、鉄舟を徳川慶喜に推挙した義兄・高橋泥舟(のちの田中奉行)こそ江戸無血開城の真の功労者であるという学説が発表されています。

本展では、山岡鉄舟直筆の資料のほか、高橋泥舟や渋沢栄一、松岡萬などの功績を紹介します。

とき

2018年11月23日(土曜日・祝日)~2019年1月20日(日曜日)

この記事に関するお問い合わせ先

郷土博物館・文学館
〒426-0014 静岡県藤枝市若王子500
電話:054-645-1100
ファックス:054-644-8514

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